ナットウキナーゼ アレルギー

納豆アレルギーはナットウキナーゼが原因ではない!アレルゲンの正体を知る!

大豆や大豆製品である豆腐や油揚げや味噌などに反応して起こる「大豆アレルギー」は良く知られていますが、同じ大豆を発酵して作った納豆にも、稀ですが「納豆アレルギー」を起こすことがあります。この2つのアレルギーは、どちらも大豆を原料としているため同じように思われがちですが、全く別物なのです。

 

 

 

大豆アレルギーの原因物質(アレルゲン)は「タンパク質」ですが、納豆アレルギーのアレルゲンは、「ナットウキナーゼ」でも「納豆菌」でもなく、「ポリグルタミン酸」という物質なのです。納豆アレルギーについて詳しくお伝えします。

 

 

納豆アレルギーとは

 

食物アレルギーにはさまざまな種類がありますが、納豆を食べた反応で起きる「納豆アレルギー」というものがあります。大豆製品などに反応して起きる「大豆アレルギー」を持つ人が「納豆アレルギー」を起こすとは限りません。逆に大豆アレルギーが無くても納豆アレルギーを起こす可能性もあるのです。大豆アレルギーと納豆アレルギーとは、全く別物なのです。

 

 

納豆アレルギーの原因物質はポリグルタミン酸

“大豆”アレルギーのアレルゲン(原因物質)は、「タンパク質」です。しかし“納豆”アレルギーのアレルゲンはタンパク質ではなく、ナットウキナーゼや納豆菌やイソフラボンでもありません。納豆アレルギーの原因はネバネバ成分である「ポリグルタミン酸」という物質なのです。

 

 

ポリグルタミン酸とは

「ポリグルタミン酸(γ-PGA)」は、納豆の糸引きネバネバに含まれる主成分です。納豆菌が発酵する過程で作られるネバネバの粘性物質は、アミノ酸の一種であるグルタミン酸が鎖のように連鎖的に結合してできた高分子のアミノ酸ポリマーです。

 

 

 

「ナットウキナーゼ」は、納豆菌が発酵する過程で作られる酵素で、このネバネバ成分に含まれていますが、このポリグルタミン酸とは、科学的構造も性質も異なる全く別物です。このネバネバのポリグルタミン酸が、胃酸に弱いナットウキナーゼを胃液から保護する役割をしてくれます。またポリグルタミン酸には、消化器官で消化吸収されにくいという性質があります。

 

 

ポリグルタミン酸は納豆以外の日用品に多く含まれる

「ポリグルタミン酸」は、「PGA」とか「γ-PGA」などとも表記されて、私たちの生活の身の回りの日用品などに多く活用されています。ポリグルタミン酸の持つ優れた吸水性や保湿性を活用して、食品の保存剤、石鹸や化粧水、健康食品、医薬品や工業用品などの各分野で商品として広く市販されています。

 

 

 

商品を購入する時には、成分表示をきっちりと確認しなければ「ポリグルタミン酸」を使用しているかどうかを確認することはほぼ不可能と言えます。しかしこのポリグルタミン酸」こそが、納豆アレルギー症状を引き起こすアレルゲン(原因物質)なのです。

 

 

ナットウキナーゼはアレルゲンではない

『納豆アレルギーの原因はナットウキナーゼでは?』と思いがちになりますが、“ナットウキナーゼそのもの”には、アレルギー症状などの副作用はないことが分かっています。

 

 

 

日本ナットウキナーゼ協会のナットウキナーゼに関する各種の安全性試験において、その安全性は全てクリアされ『“ナットウキナーゼだけ”を摂取する場合には副作用はない』とされています。

 

 

 

これは、“ナットウキナーゼそのもの”はアレルゲンにはならなくても、同時に含まれている「ポリグルタミン酸」によってアレルギー症状を引き起こす可能性を示唆しています。納豆はもちろん、ナットウキナーゼのサプリメントにも「ポリグルタミン酸」が含まれていることがあるのです。

 

 

納豆アレルギーの際立った特異的な症状

 

「納豆アレルギー」では、他の食物アレルギーとは違った特異的な症状を呈します。その特異的な症状には、「アレルギー症状の発現が遅く分かりづらい」「アナフィラキシーショック症状を発現する」「サーファーやマリンスポーツ愛好者に多く発症する」などが挙げられます。

 

 

納豆アレルギーの主な自覚症状

納豆アレルギーによる初期の自覚症状としては、口内異常感、口唇の痺れ、咳・くしゃみ・鼻炎、皮膚の紅潮やかゆみ、じんま疹、腹痛、吐き気・おう吐、下痢などのさまざまな身体表出症状が起こります。

 

 

 

さらに症状が重くなると、急激な血圧低下を招き、血液の循環不全による意識障害や気道が狭くなることによる呼吸困難や窒息などの「アナフィラキシーショック症状」を引き起こしてしまいます。

 

 

アレルギー症状の発現が遅く分かりづらい

「納豆アレルギー」においては、通常の食物アレルギーとは違って「症状反応が出るまでの時間が遅い」ことが特徴です。納豆アレルギーは、「食後5〜14時間程度経過して発症する」とされています。

 

 

 

一般の食物アレルギーでは、症状が出るのは食後2時間以内とされています。しかし納豆アレルギーでは、朝食で納豆を食べたとしても、症状が出るのは昼食または夕飯の頃になるので、その原因を特定するのが分かりづらいケースが多いようです。

 

 

 

納豆アレルギーにおいて症状の発現が遅い理由は、明確にはされていませんが、現在のところでは、『アレルギーの原因物質である「ポリガグルタミン酸」が摂取後の体内で分解・吸収されにくくて、消化に時間がかかるため』という仮説が有力です。

 

 

アナフィラキシーショック症状を発現する

納豆アレルギーを発症する人は多くないとされていますが、発症してしまうと患者の75は、じんま疹や意識障害や呼吸困難による窒息などを伴う「アナフィラキシーショック」という全身性の重い症状を引き起こしてしまいます。

 

 

アナフィラキシーショックとは

「アナフィラキシー(anaphylaxis)」とは、免役の防護状態(phylaxis)とは反対(ana)の状態を表す概念の言葉です。この概念が生まれた背景に『イソギンチャクの毒素をイヌに注射して2〜3週間後に、同じ毒素を再び注射されたイヌは、嘔吐や出血性下痢などのショック症状を引き起こす』という実験の結果があります。

 

 

 

「アナフィラキシーショック」とは、特定の起因物質により引き起こされた全身性のアレルギー反応を指し、血管の拡張により血漿(けっしょう)成分が漏れ出ることで発生します。気道の狭窄が起こり、呼吸困難や窒息などの重いアレルギー症状となるのです。

 

 

サーファーやマリンスポーツ愛好者に多く発症する

ある診療所で診察した納豆アレルギー患者の趣味や職業を調べたところ、『患者18人のうち12人(83%)が、サーファーやスキューバダイバー、潜水作業員などの海で過ごす時間が長い人が占めた』というデーターがあります。

 

 

 

その共通の原因は海に生息する「クラゲの持つポリグルタミン酸」にあります。クラゲに刺されることでアレルゲンの「ポリグルタミン酸」が皮膚から体内に入り、再び納豆からポリグルタミン酸を吸収することで「アナフィラキシー(anaphylaxis)」を引き起こすと考えられています。

 

 

納豆アレルギーの対処法

 

「納豆アレルギー」は、普通の食物アレルギーとは違って特異的症状を示します。食べ物でアレルギー症状が出て、もしも納豆アレルギーの疑いが持たれるようであれば、専門機関でのアレルギー検査を受けることをオススメします。

 

 

納豆アレルギーの検査

「納豆アレルギー」においては、納豆を摂食してからアレルギーが発症するまでの時間が長いために、その原因が納豆(ポリグルタミン酸)にあることを判別することは、非常に困難とされています。

 

 

 

それでも『納豆が原因ではないか?』という疑いが持たれた場合には、医療専門機関での食物アレルギー検査を受けておくことが大切です。納豆アレルギーと診断されれば、その原因や対処法・予防法などについて医師の専門的指導を仰ぐことが重要です。

 

 

アナフィラキシーショックの治療方法

もし「アナフィラキシーショック」を発症した場合には、ショック死の危険性もあることから、一刻を争う緊急性を要します。病院などの専門機関に急行し、呼吸系や循環系の確保措置を緊急に行なう必要があります。

 

 

 

アナフィラキシーショックでは、血管拡張による急激な血圧低下や気道の狭窄による呼吸困難などの症状が出現するため、病院では気道の確保と酸素吸入を緊急に行ない、その後で静脈確保を行ない、輸液や薬剤の投与が実施されます。

 

 

 

このようなアナフィラキシーショックを一度起こした場合には、その後の予防が非常に大切です。アナフィラキシーショックの原因となる納豆はもちろん、ポリグルタミン酸が含まれる薬物・化粧品・日用品などに関する自己管理が必要になります。

 

 

まとめ

納豆アレルギーは、食物アレルギーの中でも稀に見られる症状でしかも特異的です。決してナットウキナーゼが原因物質ではなく、同じネバネバ成分を構成する「ポリグルタミン酸」という物質がアレルゲンとなって引き起こされます。このポリグルタミン酸は、納豆だけではなく、海に生息するクラゲや日常生活でのさまざまな身の回り品にも含まれているので注意が必要です。

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